実の親の面倒を見るのは子供の責任だと言われていた時代がありました。
どこの家庭でも当たり前のようにおじいちゃんやおばあちゃんがいて、大家族でお年寄りをサポートしていました。
しかし近年になってそんな家族の実態は変わりつつありますね。
親の面倒を見ないで責任を放棄してしまう子供が増えているのが問題になっています。いったいなぜ実の親の面倒を見ない子供が急増しているのでしょうか。
今回は高齢化社会の日本の問題点の1つ、親の面倒を見ない子供の実態について調べてみましたのでご紹介致します!
そもそも親の面倒は必ずしも子供が見るべきなの?
親が病気や怪我、または高齢化などで介護が必要になった時、または認知症などでサポートやケアが必要になった時、暗黙の了解で最初に面倒を見るべきなのは実の子供という雰囲気がありますね
。日本では年老いた親の面倒を子供が見るのは当然と考える習慣があります。
子供が親の面倒を見ないまま放置してしまうのは「親不孝」と呼ばれることも珍しくありません。
しかし日本の制度では、親の面倒は子供が見るべきという法的な効力は一切ないのが現状です
。子供本人に「親の面倒は見たくない」という意思があれば何もしないまま放置することもできてしまいます。
もちろん子供の人生は子供のものであり、親に尽くすために生きているわけではありません。
しかし最近は親の面倒を進んで見ようという子供は昔と比べて明らかに減少しているようです。
子供が多少の罪悪感は感じていても、できることなら何もしたくないと考えてしまうのは理由があります。
子供が親の面倒を見ない理由 ①兄弟が少ないため負担が大きすぎる
子供が親の面倒を見ない理由の1つには、兄弟が少なく負担が大きすぎるという理由が挙げられます。
少子化と言われている日本では今の高齢者の子供である世代も兄弟の数は決して多くありません。
昔はたくさんの兄弟がいたため金銭的にも精神的にも支え合うことができました。
しかし現在は一人で両親2人の面倒を見なければいけないケースもあります。
この状況をとても重荷に感じてしまい、その結果「親の面倒を見ない」という結果に繋がってしまっていることも少なくありません。
子供が親の面倒を見ない理由 ②経済的な余裕がない
また親の面倒を見たい気持ちはあっても、親も子供も経済的な余裕がまったくない場合もあります。
きちんと働いて収入を得ていても、子育てにお金がかかり自分たちの生活だけでギリギリなケースも多いですね。
経済的な余裕が無い人が親の面倒を見る時は市町村などからさまざまな高齢者向けの手当てやサポートを受けることができます。
しかしそれを知らない場合は親の生活費から入院費、医療費、介護費などを全部負担しなければいけないと考えて行動をためらってしまうことも少なくありません。
自分に経済的な余裕さえあれば親の面倒を見たい、支えていきたいという子供も実はとてもたくさんいるのではないでしょうか。
子供が親の面倒を見ない理由 ③別居していることで関係が希薄化している
親の面倒を見ない子供が増えているのは、親と別居して世帯も別になっていることで関係が希薄化していることも影響しているのだと考えられます。
同じ地域に住んでしょっちゅう顔を合わせていれば違うのかもしれませんが、
住んでいる場所も遠く離れて会話をする機会も激減すると、忙しい毎日に忙殺されて「自分が面倒を見なくてはいけない」という責任感が低くなってしまうのは想像できますね。
実際に私は現在親の面倒を見ていますが、遠く離れて暮らしている兄弟は年に数回電話をかけてくるぐらいで、自ら進んで何かをしようという気持ちは感じられません。
やはり日頃から親との接点が少なければ少ないほど関係は薄くなっていくようです。
今の自分の生活や家族の方が大事だと考えてしまうのも無理はないでしょう。
兄弟が多くても、近くに住んでいる者が面倒を見るだろう、行政が何とかしてくれるだろうと考えてしまうことも多いです。
その結果、兄弟が少ないケースと同様に子供一人に大きな負担がかかることになってしまい、親の面倒を見ないという結果に繋がっていくことも珍しい話ではありません。
親の面倒を見ない子供の実態 まとめ
子供が親の面倒を見ないのは残念ながら珍しい話ではありません。
親子と言ってもいろんな関係があり、お互いの生活背景などもあるため、一方的に面倒を見ないことを責めることはできません。
みなさんも高齢の親がいる人はぜひ自分のケースに置き換えて、「自分ならどうするかな?」と考えるキッカケにしていただけると幸いです♪
